メッセージング・アプリケーションの重要性を象徴 〜 ラインの上場申請

 モバイル・メッセージング・アプリケーションのライン(LINE)は、米国ではそれほど知られていないが、東京証券取引所に上場を申請しており、日本を筆頭に台湾やタイ、インドネシア、欧州の一部、中南米の一部で広く知られている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ラインの成功は、スマートフォン用メッセージング機能が大きな役割を果たすというアジアのモバイル動向を反映したものだ。

 中国ウィーチャット(WeChat)や韓国のカカオ・トーク(Kakao Talk)も、ソーシャル・メディア機能や娯楽機能を拡充させており、母国市場以外にも進出し、国際的存在感を非常に強めている。

 モバイル・メッセージング・アプリケーションの世界最大手はシリコン・バレーのワッツアップ(WhatsApp)で、利用者数は世界で5億人を超える。ウィーチャットも利用者数が4億人を超え、ラインも今年4月に4億人を超えたばかり。

 ただ、ワッツアップは娯楽機能や広告、仮想品販売をしないという方針を掲げているため、2年目以降の利用者から徴収するわずかの利用料金しか収入がない。

 その点、ラインは、アプリケーション内ソーシャル・ゲーム用仮想品や、メッセージング用アイコンの販売が好調で、同市場ではダントツの売上高を報告している。同社の2014年第1四半期(1〜3月)売上高は、前年同期比3倍以上の146億円に激増した。

 韓国のインターネット大手ネイヴァー(Naver)の日本子会社が開発したラインでは、一昔前のパソコンのような役割を同モバイル・アプリケーションに担わせることで、利用者のコミュニケーションと娯楽の窓口として地位を築こうと狙っている。

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