オラクルのインメモリー機能に警告 〜 覚えのない使用料を請求される恐れ

 オラクル(Oracle)が先日提供し始めたデータベース製品「オラクル・データベース(Oracle Database)12c」の最新版では、インメモリー処理データベース・オプション機能のスイッチが初期設定でオンになっていることから、それに気づかず利用を続けた企業に予期せぬ費用が発生する可能性があることが判明した。

 オラクルの元設計者で現在はストレージ大手EMCの性能開発グループで上席部長を務めるケヴィン・クロッソン氏が、個人のブログでそれを指摘した。

 インメモリー・オプションの費用は、プロセッサーあたり2万3000ドルと非常に高額だ。

 コンピュータワールドによると、クロッソン氏は、「ささいなことを大げさに騒ぎ立てるつもりはない」と述べ、インメモリー・オプションを実装した12cの最新版を「非常に重要」と評価したうえで、「(インメモリー)オプションあるいは機能は非常に高額のため、その利用は非常に限られることが予想される」「それだけに、このオプションあるいは機能をうっかり使ってしまいやすいことに、(企業の)注意を喚起したい」と記した。

 同氏の投稿を受けて、非営利団体キャンペーン・フォー・クリア・ライセンシング(Campaign for Clear Licensing)」のマーク・フリン最高経営責任者(CEO)は、ソフトウェア・ベンダー全般に対し、ライセンス条件をより明確にすることを求める声明を発表した。

 フリンCEOは、利用企業が「(ライセンス条件の)変更に気づかず」、のちに請求額を見て驚くことのないように、変更について顧客に理解してもらうのはベンダーの責任と指摘した。

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