15年型F150を値上げ〜フォード、最高3615ドル

　フォードは29日までに、アルミ車体の2015年型「Ｆシリーズ」ピックアップ・トラックの価格を395ドル〜3615ドル引き上げると発表した。

　ブルームバーグ通信によると、新モデルは年末に出荷が始まる予定で、このほど予約の受け付けが始まった。F150の新価格は、基本モデルの「XL」で395ドル（1.5％）増の２万6615ドル、最高級の「プラチナ」は3055ドル（6.2％）増の５万2155ドル。最も値上げ幅が大きいのは「キング・ランチ」で４万9460ドルと3615ドル（7.9％）上がった。

　Ｆシリーズはフォードでも最も利益率の高いトップセラー・モデル。15年型は車体へのアルミの多用などで700ポンド以上の軽量化を実現し、高速道路走行では燃費が30マイル／ガロン（mpg）近くまで改善されており、フォードは割増価格を払う消費者がいると見ている。

　Ｆシリーズには、８インチ型のデジタル・ダッシュボード・ディスプレイ、LED照明、膨張シートベルト、後部座席のヒーティングといった機能も標準装備される。広報担当者マイク・レバイン氏は「アルミは鉄より高価だが、値上げは材料ではなく内容の拡大を反映しており、パフォーマンスや効率も改善されている」と話した。

　バークレイズのアナリスト、ブライアン・ジョンソン氏は「値上げ幅を低価格モデルでは小さく、高価格モデルでは大きくしたことで、フォードは低価格市場では競争力を維持し、高級モデルでは価格設定の主導権を強調するという意志を示している可能性がある」と分析する。F150販売の約70％は基本モデルのXLと「LXT」が占める。

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