スマホにキルスイッチ義務付け〜カリフォルニア州法が成立

 カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は25日、すべてのスマートフォンにキルスイッチ搭載を義務づける法案に署名し、新しい州法が成立した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、キルスイッチは、携帯電話を紛失した際に所有者が遠隔操作で電話機を使えなくするソフトウェアで、メーカーは2015年7月以降に州内で販売するすべてのスマホに同ソフトを搭載しなければならない。この種の規制は今年5月、ミネソタで初めて導入されたが、カリフォルニア州法はアップル、サムスン、モトローラ・モビリティなどのメーカーに出荷段階でソフト搭載を義務づけている点が特徴だ。

 サンフランシスコ市警によると、同市では2013年、前年比23%増の2400台のスマホが盗まれた。ニューヨークやワシントンDCでもスマホ盗難が増えており、消費者情報誌コンシューマー・リポーツ(CR)によると、全米の昨年のスマホ盗難台数は310万台に上り、前年の160万台からほぼ倍増した。

 一方、キルスイッチの導入はすでに効果を表しており、ニューヨーク州司法省がサンフランシスコやロンドン当局の協力を得てまとめた報告書によると、アップルが13年秋にiPhone(アイフォン)利用者が必要に応じてキルスイッチをオンにできる「アクティベーション・ロック」を基本ソフト(OS)に組み込んだ後は、ニューヨーク市で14年1〜5月のアイフォン盗難が前年同期比で17%減少した。アクティベーション・ロック導入前後の6カ月間で比べると、ロンドンではアイフォンの窃盗が24%、サンフランシスコでは強盗が38%減少した。

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