クラウド基盤のデータ解析製品を開発 〜 セールスフォース、IT大手らに挑戦
- 2014年10月14日
- ハイテク情報
セールスフォース(Salesforce)は同社初となるクラウド解析プラットフォーム「ウェイブ(Wave)」を開発し、サンフランシスコで開催中の年次会議「ドリームフォース(Dreamforce)」で披露した。
同社はウェイブ開発の理由を、顧客の大規模データ(Big Data)解析需要に対応するためと説明している。同社はそれによって、大規模データ分析市場で先行するIBMを筆頭としたIT大手と直接競合することになる。
ニューヨーク・タイムズによると、ウェイブは、パッケージ製品またはカスタム仕様のいずれかのかたちで、販売やサービス、そして販促向けのデータ解析を行うもの。利用者は解析結果をデスクトップまたはモバイル端末で閲覧できる。
解析対象は基本的に、セールスフォース製品内に存在するデータだが、マイクロソフト(Microsoft)やSAP、インフォマティカ(Informatica)といった第三社製品のデータや機械生成データを取り込み、解析することも可能。
セールスフォースが実施したウェイブの実演では、売り上げを従業員や地域別に分類し、売り上げ目標と実績の乖離が最も大きいのはどこかを分析し特定した。
また、関連する販売やサービス契約を参照し、機器利用と失敗率を分析、新しい販促活動を提案した。さらに、解析結果を円グラフや棒グラフといったさまざまの方法で視覚化した。
ウェイブは、機能面では革新的とは言えないが、分析結果が理解しやすいかたちで表示され、実践的かつ複数端末で利用できる点が評価される可能性が期待される。
セールスフォースは、データ解析市場規模を380億ドルと推定している。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集