サプライヤーとの信頼関係改善に努力〜GMトップ、契約のしくみ見直しへ

 GMの最高経営責任者(CEO)に就任して9カ月を経たメアリー・バーラ氏は、オートモーティブ・ニュースとのインタビューで、サプライヤーとの信頼関係改善を最重要課題に位置付けているとしたうえで、GMとビジネスを行いやすいよう「契約のしくみを変える」と表明した。

 GMでは昨今、複数の世代にまたがる車両プログラムの契約をサプライヤーに与える傾向が高まっている。さらには、市場ごとに契約を切り分ける代わりに、グローバル契約を交わすことで供給網の統合を進めている。バーラ氏によると、契約規模の拡大と年数の長期化の組み合わせで、サプライヤーはこれまで以上に首尾よく生産能力を計画立てることができる。

 バーラ氏はこれまで、GMがサプライヤーとの信頼関係を損ねてきた結果、パワートレインや自動運転、車載娯楽などの主要分野におけるサプライヤーの技術的なノウハウをめぐり、他社との競争で不利な状況に置かれてきたことを認める。

 GMの購買部門を配下に置くマーク・ルース氏も最近、サプライヤーの多くは「GMを信頼していない」とコメント。サプライヤー幹部と実際に会う時間作りや、GMの購買担当マネージャー陣に対して関係改善の重要性を強調するなど、細かい変革にも着手していることを明らかにした。

 GMによる業界でも異例の複数世代プログラム契約を評価する声がある一方で、メーカーの間には、サプライヤーが将来的な値下げに応じない場合に契約を撤回する傾向もある。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る