IBM、ブルーミックスの単一テナント版を提供 〜 顧客専用パースで市場開拓
- 2014年11月24日
- ハイテク情報
IBMは、ピヴォタル(Pivotal)が主導するオープン・ソース型パース(PaaS=Platform as a Service)推進団体「クラウド・ファウンドリー(Cloud Foundry)」の仕様にもとづくパース製品「ブルーミックス(Bluemix)」の単一テナント版として「ブルーミックス・デディケイテッド(Bluemix Dedicated)」の提供を始めた。
ブルーミックス・デディケイテッドは、IBM傘下のソフトレイヤー(SoftLayer)のデータ・センターにおいて専用ハードウェアでホストされる。
データ・センター・ノーレッジ誌によると、単一テナント版の利点は、クラウド基盤アプリケーション開発をより制御しやすくすることと、セキュリティー面に優れていること。セキュリティーと規制遵守面の懸念からクラウド移行に慎重な企業の需要を開拓できる可能性がある。
調査会社のガートナーは、2017年末までに企業のほぼ半数がパブリック・クラウドおよびセキュリティーに優れたプライベート・クラウドの両方を用途に応じて使い分けるようになると予想する。
クラウド・ファウンドリーは、EMC子会社のピヴォタルが2014年2月まで単独で管理していたが、現在は同社が設立した非営利財団がそれを引き継ぎ、IBMやラックスペイス(Rackspace)、VMウェア(VMware)が加盟している。
IBMはまた、現場実装型の基幹システムのデータを、モバイル環境やソーシャル・アプリケーションに安全かつ継ぎ目なしに接続する新たなプライベートAPI(application programming interface)カタログも発表した。
IBMはブルーミックスの一般提供を2014年初めに開始して以来、同社のスパコン「ワトソン(Watson)」の認知電算機能の利用を可能にするワトソンAPIや、モノのインターネット(IoT)対応機能を含む複数の機能を追加し、ブルーミックスを拡充させている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集