ドローンで建設作業を自動化〜コマツの人手不足対策
- 2015年1月22日
- 米国ビジネス
建設機器大手コマツ(東京都)は、将来予想される建設作業員不足の対策として、無人の飛行機、ブルドーザー、掘削機を使い、建設現場で行われる初期基礎工事の大部分を自動化する事業「スマート・コンストラクション」を2月から日本で実施する。いずれの無人機(ドローン)も米国の新興メーカー、スカイキャッチ(Skycatch、カリフォルニア州)製。
ウォールストリート・ジャーナルによると、計画では、ドローン飛行機で上空から撮影した工事現場の画像をコンピュータに送って地形の立体(3D)モデルを作り、土木プランと重ね合わせたデータに基づいてドローン・ブルドーザーやドローン掘削機が穴掘りや土砂移動などの作業を行う。だれかがボタンを押せば各ドローンが自動的に働くため、人間は機械をプログラムし、進行状況を見守るだけだが、必要があれば介入して機械を操作する。
コマツはこれまで重機の販売を主力にしてきたが、新事業では機械のリースと操作サービスを提供する。スマート・コンストラクション部門の小野寺昭則社長によると、日本は人口の高齢化により建設労働者の不足は避けられない見通しで、現場作業の機械化は人手不足の緩和に役立つと期待される。2020年の五輪東京大会開催に向けて建設需要が高まる中、同社は作業の自動化を極めて重視している。
機械による作業の自動化に取り組んできたコマツにとって、正確な地形データを迅速に得られないことが長年の障害で、地上スキャナーも使ってみたがまだ時間がかかりすぎた。この問題を解決したのがドローンで「従来の方法は2人で1週間かかったが、ドローンを使えば小さな現場なら1〜2時間でできる」という。スカイキャッチは、向こう数年間に200機以上のドローンをコマツにリースする計画。
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