ドライバー5万人の情報流出〜ウーバー、5カ月以上知らせず

 携帯アプリケーションを使ったタクシー配車サービスのウーバーで昨年、約5万人に上るドライバーの名前や運転免許証番号などの個人情報が流出したものの、本人らには5カ月以上知らされなかったことが明らかになった。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、ウーバーは2014年9月、同年5月にデータベースが侵害されていたことに気付き、すぐにアクセスを制限したが、関係するドライバーへの通達は今年2月末になって開始した。ワシントンDCの法律事務所ピルスバリー・ウインスロップ・ショー・ピットマンのサイバーセキュリティ/データ侵害専門家ブライアン・フィンチ氏は「通常は60日以内に知らされる」とウーバーの対応の遅さを指摘している。

 5万人のうち2万人以上はウーバーの本拠地カリフォルニア州が本拠で、同社は情報流出を州の司法長官にも報告したという。加州の州法は、消費者の名前など個人情報を盗まれた会社はできるだけ速く本人に知らせるよう定めており、他のほとんどの州法も同様に規定している。具体的な指針がある場合、いずれも60日以内で、ウィスコンシンはデータが侵害されたと判断されてから45日以内、フロリダは30日以内に通達するよう定めている。

 ただし、取り締まり当局の調査の妨げになると判断される場合は通達を遅らせてもよいと、ほぼすべての州が認めている。ウーバーは今回のデータ侵害で当局に協力しているかどうかは明らかにしていない。

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