未来の身体装着型、充電1回で10年以上 〜 アトメル、超省電力チップを開発

 未来の身体装着型端末は、人体の持つエネルギーを電源にすることで1回の充電で何十年も持続する。サイファイ映画のような話だが、業界専門家らによると、いずれは現実になるという。

 ウェアラブル誌によると、英ARM設計のチップ技術を採用したアトメル(Atmel)の新型チップ「SAM L-21」はきわめて省電力設計で、1回の充電で10年間もつ。

 同チップは、史上最省電力のマイクロプロセッサーで、エネルギーを節約するための複数段階のスリープ状態になる機能が内蔵されている。

 出力は42Mhz、CPUはコーテックス(Cortex)、フラッシュ・メモリーは256KB、RAMには32KBと8KBの2種類がある。

 購入予約受け付け初日に100万件以上を記録したアップル・ウォッチの電池は約半日と言われる。アップル・ウォッチの購入を考えている消費者が迷う理由には、価格の高さのほかに電池持続時間の短さがある。

 産業用の検知器や消費者電子製品の売れ行きを左右する一因は電池の持続時間であることから、1回の充電で10年もつアトメル製チップの登場は画期的だ。

 現時点では、具体的な実用化の話は明らかにされていないが、将来の身体装着型端末は充電間隔が10年単位になると期待される。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る