グーグル、大規模データの管理システムを更新 〜 アマゾンのサービスに対抗

 グーグル(Google)は、大規模データ(big data)管理システムの「グーグル・ビッグクエリー(BigQuery)」と「グーグル・クラウド・データフロー(Cloud Dataflow)」を更新した。

 それら二つの製品は、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)の「ダイナモDB(DynamoDB )」および「データ・パイプライン(Data Pipeline)」と市場を競っている。

 インフォメーション・ウィーク誌によると、グーグルのクラウド・プラットフォーム製品部長ウィリアム・バンベネペ氏は、それら二つの更新版について、他社に比べて、より徹底的な大規模データの管理方法を導入した、と説明した。

 たとえば、ビッグクエリーに導入された改良点の一つは、行レベルの許可権限の追加だ。それによって、データベースのデータへのアクセスを詳細に設定できるようになるため、社内データをさまざまの利用者と簡単に共有できる。

 ビッグクエリーは、リレーショナル・データベースと同様に大規模の構造化データをSQL分析できるほか、JSON(JavaScript Object Notation)オブジェクトとして構成された緩やかな構造化データにも対応する。

 JSONオブジェクトに対応するデータベースとしては、「カサンドラ(Cassandra)」や「モンゴDB(MongoDB)」を含むいくつかのNoSQLシステムがある。

 一方、グーグル・クラウド・プラットフォームでも、新サービスとなるクラウド・データフローのベータ版が導入された。クラウド・データフローは、イベントや時間をもとにしたデータ・ストリームを、オンデマンド・サービスとして処理する。また、利用者が設定すれば、バッチ・サービスとしてストリームの処理を予定できる。

 また、ビッグクエリーとクラウド・データフローは、もう一つのサービスである「クラウド・パブ/サブ(Cloud Pub/Sub)」に接続された。それによって、IT管理者や事業部門の末端利用者に対してイベントの発生を通知できるようになる。

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