アイス・エネルギーとNRGが提携 〜 南加で25.6メガワットの蓄電設備を導入

 NRGエネルギーとアイス・エネルギー(Ice Energy)は、25.6メガワットの蓄電システムをカリフォルニア州南部に設置する計画をめぐって提携した。

 グリーンテック・メディアによると、アイス・エネルギーは、サザン・カリフォルニア・エディソン(SCE)から16件の契約を2014年秋に受注し、自社の蓄電製品「アイス・ベアー(Ice Bear)」を6年以内に設置することになっている。

 アイス・ベアーは、電力需要が下がる夜間に製氷して日中の冷房に使用することで、ピーク時間帯の電力需要を管理するソリューションだ。1台で1日あたり約10キロワットを節電でき、年間最大4トンの二酸化炭素排出量を削減できる。

 25.6メガワットの契約を満たすために、アイス・エネルギーは2016年7月以降に、屋根上に設置する商業用冷房設備の上にアイス・ベアーを約1800台設置する計画だ。

 アイス・ベアーの製造、および設置場所の選定と設置、さらに保守管理はアイス・エネルギーが担当し、SCEは20年契約で節電容量を購入する。アイス・ベアーの製品寿命は約20年だ。

 NRGエネルギーは資金繰りの提携社となり、設置に際しての資本コストを100%負担する。総コストは明らかにされていない。また、NRGは、設置場所の選定や販促にも参加する。

 「これは多方面にわたる業務提携だ。最大の要件は、大型先行投資のための資金繰りパートナーだった。NRGは明らかに、同プロジェクトに必要な資本力と資源を持っている」と、アイス・エネルギーのマイク・ホプキンス最高経営責任者(CEO)は述べた。

 NRGも昨秋、SCEから独自に契約を受注している。その契約では、178メガワット相当の需要反応やエネルギー効率化ソリューション、および2メガワット時の蓄電システムを設置することになっている。

 SCEは、2.2ギガワット相当の送電網近代化計画を進めている。オレンジ郡のサンオノフレ原子力発電所の閉鎖に伴う電力不足に対応するため、中央集中型の発電所と分散型の送電網エッジ資産を導入しつつある。

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