患者の容態監視をクラウドで管理 〜 セールスフォースとフィリップスが提携

 セールスフォース(Salesforce.com)と医療機器製造大手のロイヤル・フィリップス(Royal Philips PHG)は、健康改善とコスト削減を向上させるために、慢性疾患患者の容態を監視する医療機器とソフトウェアを共同開発している。

 ただ、同ソリューションは、規制関連とデータ認証の課題に関して米食品医薬品局(FDA)の認可を取得するのに時間がかかっている。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、両社の試みは、接続医療機器(通信網やインターネットに接続された医療機器)やデータ分析技術の採用が激増している昨今の市場動向を受けて、医療コスト抑制の要請を強める政府の動きやIT化医療機器の需要に直接応える製品に商機があると考えた開発事業だ。

 フィリップスでは、医療アプリケーション事業を強化しており、慢性患者の容態を監視するアプリケーションと、処置の必要な慢性患者に関する通知を自動化するアプリケーションを2014年中に販売開始する計画だ。

 一方、セールスフォースは顧客管理を中心とした業務用ソフトウェアのオンライン提供で知られるが、同社にはサービス・クラウド(Service Cloud)という年中無休のオンライン・ソフトウェア稼働サービスおよび顧客サービス・プラットフォームがある。

 フィリップスは、患者データ分析ソフトウェアをサービス・クラウドで稼働させ、データを分析して容態や健康状態の傾向を確認することで、異常を検知した場合に、イーケアー・コーディネイター(Care Coordinator)と呼ばれるタブレット用アプリケーション経由で看護師に通知する。

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