ホンダは「車の価値を重視」〜競合の短期的販促戦略を批判

 回復著しい米自動車市場でシェア低下の憂き目を見ているホンダの幹部が、利ざやが薄い企業向け大口(フリート)販売とサブプライム(信用度の低い個人向け)融資に依存する競合各社の戦略を皮肉った。

 ブルームバーグによると、ホンダのジョン・メンデル取締役副社長は電話会議で、IHSオートモーティブの上半期販売台数データを引用しながら、レンタカーや企業向け販売を除いた「アコード」の販売台数は18万1939台に達し、トヨタ自動車の米乗用車市場ベストセラー「カムリ」(17万8183台)を上回っていると述べた。

 メンデル氏は、ホンダはフリート販売部門を持たないほか、最長7年のサブプライム融資を行っていないと強調した。

 メンデル氏は社名を言わなかったが、「販売台数の押し上げを目的としたフリート販売への依存に加え、サブプライムや72カ月融資の大幅増加といった短期的戦略を採用している競合がいる」と指摘。「当社はそこまでやりたくない」と述べた。

 ケリー・ブルー・ブックの上級アナリストであるジャック・ネラド氏は、「個人向けの小売り販売は通常、利益がはるかに大きいので、小売りと全体の販売の違いに関心を払うべきだろう」との見方を示したうえで、「ホンダが強情な理由もそこにある」と指摘した。

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