米海軍、IBM製サーバーの使用中止を検討 〜 中国レノボへの売却で安保懸念
- 2015年5月20日
- ハイテク情報
米海軍は、武器システムに使っているIBM製サーバーの使用を打ち切ることを検討している。IBMがサーバー事業を中国レノボ・グループ(Lenovo Group)に売却したことがその理由だ。
安全保障が両国の技術製品販売にいかに影響するかを物語る動きだ。
IBMは、x86サーバー(下位サーバー)事業を2014年に21億ドルでレノボに売却している。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国土安全保障省(DHS=Department of Homeland Security)は、IBMがサーバー事業をレノボに売却したことを受けて、それによる安全保障懸念を査定し、レノボ・ブレイドセンター(BladeCenter)というサーバーを連邦政府が調達することに部分的制限を課した。
世界最大の軍需企業である米ロッキード・マーティン(Lockheed Martin)はそれを受けて、イージス戦闘システムにIBMのサーバーを使い続けるかどうかに関して海軍との協議を始めた。
レノボ北米事業部のレイ・ゴーマン広報担当はそれに関し、特定の顧客に関する契約や取り引きについては話せないと断ったうえで、レノボは今後もサーバーやそのほかの技術製品を米連邦政府に引き続き販売していく、と述べた。
一方、米国土安全保障省の報道官は、機器調達が財務省管轄であることを理由に、同件に関する回答を避けた。
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